白夜行

2006年1月23日 読書
                      
                       
ISBN:4087474399
文庫
東野 圭吾
集英社
2002/05
¥1,050
1973年に起こった質屋殺しがプロローグ。最後に被害者と会った女がガス中毒死して、事件は迷宮入りする。物語の主人公は、質屋の息子と女の娘だ。当時小学生だった二人が成長し、社会で“活躍”するようになるまでを、世相とともに描ききる。2人の人生は順風満帆ではなく、次々忌まわしい事件が降りかかる……。

やっと読了。
この作品の読後感想で多い後味の悪さは全く感じなかった。
2人の関係は女王蜂と働き蜂(蟻でも可)みたいなものだから。
働き蜂は命の限り役目を果たした。
役目を果たせなくなり絶命した働き蜂に関心を寄せる女王蜂は居ない。
勿論、人間だからそんなに簡単に割り切れるモノではないんだけどさ。
でも表面上はそういう行動を取る、だから小説のラストシーンは当然なんだろう。

亮司亡き後も雪穂は、何ひとつかわらず着々と地位・名誉・金を手に入れて更なる成功を遂げるであろう。
それまでと違うのは太陽の代わりだった微かな光すら失い、たった独りで真っ暗な闇夜を歩き続けて行く事だけ。
でも、きっと雪穂は揺るがない。

生ある限りただ前へ前へと進んでいくだけ。

何の希望も救いも無い・・・
そんなドライな物語はそのまま乾ききった雪穂の心とリンクしてるんだろう。

-追記-
さっき知ったんだけどコレって続編にあたる作品があるんだってね。
明日、図書館へ行って借りてきます。
まだ、文庫本化されてないみたい(´・ω・`)

あとラストに関しては亮司を知らない人扱いするのが雪穂なりの愛情表現だったのかもとも思います。
雪穂を守るために自殺した亮司の行為を無駄にしないためって意味で。
でもホントは20年かけた桐原家へに復讐だったのもかしれん。
多分、亮司も亮司の父の血を受け継いでいたと思うから。
それまでの2人とは違って美佳はレイプされてたから。
それで冷酷に斬れたのかも・・・

-追記2-
軽く読み直したらチョット考えが変わったかも。
真っ暗な闇夜を独りで歩いていくんじゃなくて、本物の太陽が差す世界へ独りで旅立つのかな。
まぁ、どっちにしろ亮司は捨てられる訳だがw

ドラマの綾瀬が泣くシーンを先にみてるから見方がブレてしまってるようだ。
まぁ、集中して読んでないからだというの指摘があれば否定できないけど(´・ω・`)

コメント

お気に入り日記の更新

日記内を検索